心理学

RASとは|脳科学的な解説と引き寄せの具体的な実践方法

RASとは?脳科学的な解説と引き寄せの具体的な実践方法

RAS(ラス)」は、願望実現や目標達成などを脳科学的に説明する際に用いられる、脳の機能の一種。また、スピリチュアルでいう引き寄せの法則の現実的な説明にも活用されることも。

この記事では、RASの概要やメリット・注意点・具体的な活用方法などの基礎知識を分かりやすく解説していきます。

RASとは?

RASとは?

RAS(Reticular Activating System)」とは、網様体賦活系(もうようたいふかつけい)と呼ばれる脳機能の一種です。RASは、自分の興味や関心のある情報とそれ以外の情報を取捨選択し、必要な情報のみを脳にインプットする「フィルター」のような働きをします。

私たちは、目や耳などの五感を使ってあらゆる刺激を常に受け続けています。そうした情報をすべて脳にインプットしようとすると、脳の処理能力が追いつかず正常な働きを阻害してしまいます。

脳を正常に働かせるには、「自分にとって必要な情報のみを無意識に選択して脳の処理能力や記憶容量を保つ」ということが欠かせません。その機能を司る部位が、RASなのです。

RASは、人間の生命維持のために誰もが無意識に機能させています。しかしその一方で、RASは意識的に働かせることも可能です。

RASを生命維持のためではなく、目標達成や願望実現に必要な情報の収集やモチベーションの維持に活用することで、脳科学的な観点から引き寄せを実現できるようになるのです。

RASを活用するメリット

RASを活用するメリット

RASの意識的な活用によって、一体どんなことができるようになるのでしょうか?
まずは、RASを活用するメリットを2つご紹介します。

【RASを活用するメリット】

  • 目標を達成しやすくなる
  • 情報収集の努力がいらなくなる

メリット①:目標を達成しやすくなる

RASを活用することの1つ目のメリットは、「目標を達成しやすくなる」ということ。

RASの機能は、必要な情報と不要な情報をフィルタリングすること。この機能を活用することで、目標達成にとって必要な情報だけを脳にインプットし、目指すゴールに意識を集中できたり目標達成を阻む要素を無意識に排除できるようになります。

つまりRASの活用によって、思考の集中化・シンプル化を無意識的に行うことができるのです。

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メリット②:情報収集の努力がいらなくなる

RASをうまく活用できている人は、自分にとって必要かつ質の高い情報を、努力することなく収集できるようになります。なぜならRASは、情報の取捨選択を「無意識的」に行う機能だからです。

「好きなことや興味のある物事は努力と思わず学ぶことができ、知識が自然と深まっていく」といった経験は、誰もが一度はしたことがあるはず。RASが自分の興味や関心に対してポジティブに働いている時は、「情報収集や勉学のために努力する」という発想がそもそもなくなるのです。

成功者の法則でよく言われる『努力を努力と感じない』『目標達成まで継続する』という要件を満たす上でも、RASの活用は非常に有効です。

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RAS活用時の注意点

RAS活用時の注意点

RASの活用はメリットばかりのように思われがちですが、同時に注意点もいくつか存在します。続いては、RASを意識的に活用する際の注意点を2つご紹介します。

【RAS活用時の注意点】

  • 別の可能性や選択を放棄するリスクがある
  • ネガティブな関心事にも働くことがある

注意点①:別の可能性や選択を放棄するリスクがある

RASを活用することで必要な情報を効率よく収集できるようになる反面、「別の可能性や選択を放棄するリスク」が生まれることも忘れてはいけません。

目標達成のための手段は、必ずしも1つではありません。RASを活用することで1つの手段に固執・盲信してしまうと、実はもっと楽にゴールにたどり着ける手段があるにも関わらず、その手立てが見つからなくなる可能性もあるのです。

RASを本当の意味で使いこなすには、関心事に意識を向けながらも、関連性の低そうな情報に対する興味も失うことなく、自分の頭で要不要を意識的に判断することも大切です。

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注意点②:ネガティブな関心事にも働くことがある

関心事は、目標や願望といったポジティブなものだけに向くとは限りません。意識は、自分にとって嫌な人や避けたい物事に対しても集中してしまい、RASが「ネガティブな方向に働く」こともあります。

例えば、職場に苦手な人がいる場合、その人の言動が逐一気になったり、過去に言われた嫌な言葉が頭にこびりついて離れないということが起こります。苦手な人を意識しすぎるあまり、その人に関する情報に無意識のうちに敏感になり、余計なストレスを生む原因になることもあるのです。

そのためRASを有効活用するには、「RASはネガティブな関心事にも働く」ということを理解した上で、叶えたい願望や成し遂げたい目標といったポジティブな物事に関心を向けることも重要です。

RASの効果的な活用法

RASの効果的な活用法

RASのメリットと注意点を理解したところで、ここからはRASを効果的に活用するための具体的な方法を3つ解説していきます。

【RASの効果的な活用法】

  • 願望を具体化する
  • コンフォートゾーンから抜け出す
  • アファメーションを行う

活用法①:願望を具体化する

RASを効果的に活用するためにまず行いたいことは、「願望の具体化」です。

目標の達成には、その動機を明確にすることが必要不可欠です。動機を明確にすることで行動の理由付けができ、モチベーションを保ちやすくなったり必要な努力を継続しやすくなるからです。

「どんな人生を送りたいのか?」
「どんな自分になりたいのか?」
「どんな状態の自分なら満足を感じられるのか?」

といったなりたい自分や叶えたい人生を、紙に思いつくまま書き出したり知人とディスカッションをして、目標を達成するための目的や動機を見つけ出しましょう。

活用法②:コンフォートゾーンから抜け出す

RASを最大限に発揮するには、必要な情報をより多く収集できたり有益な刺激を受けられる環境を整えることも大切です。RASの効果的な活用にあたっては、「コンフォートゾーン」という概念を頭に入れておきましょう。

コンフォートゾーンとは、「居心地のいい場所」を指す言葉です。ここでいう居心地のいい場所とは、言い換えると「新鮮な刺激がなく怠惰になりかねない場所や状況」ということ。

私たちが目標を達成したりその過程で自分自身を成長させる上では、次の3つのゾーンのうち自分がどこにいるのかを常に把握しておくことが重要となります。

1. コンフォートゾーン…予測可能かつ安定した領域
2. ラーニングゾーン…予測不可能だが対処可能な領域
3. パニックゾーン…予測不可能かつ対処もできない領域

RASを活用するには、居心地が良く無為になりかねないコンフォートゾーンでもストレス過多のパニックゾーンでもなく、その中間に位置する適度な刺激と可能性に満ちた「ラーニングゾーン」に身を置くこと。

もし自分の立ち位置がコンフォートゾーンないしパニックゾーンにあるという自覚のある方は、以下の方法を実践してラーニングゾーンを意識的に形成しましょう。

  • 人間関係を整理する
  • 付き合う人を変える
  • 同じゴールに向かう仲間を見つける
  • 部屋を片付けたり断捨離する
  • 願望実現に必要な物品を揃える
  • デジタルデトックスを行う

コンフォートゾーンあるいはパニックゾーンからの脱却は、RASを最大限に発揮し目標達成までの最短ルートを歩むために欠かせない準備です。今の自分に必要な情報が厳選されて入ってくるような環境を、事前に整えてください。

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活用法③:アファメーションを行う

アファメーション」とは、言葉によって肯定的な思い込みを形成する行為のこと。なりたい自分になるためにふさわしい言葉を自分に対して何回も投げかけることで、自己肯定感を高めたり目標達成までのモチベーションを保つことがアファメーションの目的です。

アファメーションを行うことで、目標達成に対するマインドブロックが外れます。それに伴ってRASがポジティブに働くようになり、インプットされる情報が願望実現に必要なものへと自然に厳選されるのです。

「自分は自己肯定感が低い」「目標を達成する自信がない」と感じている方は、アファメーションを実践してみましょう。

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まとめ

RASは誰もが無意識に働かせている脳の機能ですが、意識的に活用することで願望実現の速度を早めたり、継続のモチベーションを保つことができます。

RASは「無意識に働く」という点が非常に大きなメリットです。願いがいつの間にか引き寄せられているという状態を作り出せるように、RASを日常的に活用しましょう。

 

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