「ダメな自分を変えたい」と強く願っていても、自分なりに努力をしてみても、自己否定から抜け出せず焦りや不安を感じることはないでしょうか。自分のことを「ダメじゃない」と肯定したり「ダメでもいい」と達観できれば、劣等感は解消され、自分を好きになることができるでしょう。
そこで今回は、ダメな自分を変えて自己肯定感を高めるためのマインドセットを3つご紹介します。方法論に加えて、根本的な意識の変え方まで深く知りたい方は必見です。
ダメな自分を変えるマインド①:「今この瞬間」に集中する
「自分はダメな人間」という否定的な観念を手放すために意識したい1つ目の方法が、「今この瞬間に集中すること」です。数分先のことも、昨日の失敗も思い浮かべず、1分1秒に全神経を集中させましょう。まさに今この記事を読んでいるあなたなら、時間も集中力も「記事を読む」ということだけに使ってみてください。
今この瞬間に集中することの最大のメリットは、少なくともその時間だけは自分を否定しなくなるということ。学生時代の親友も社会人になって繋がりが薄れれば自然と疎遠になっていくように、ダメな自分を変えるには「自己否定の時間や意識を減らす」ということが肝心です。
例えば、いつもダラダラとYouTubeを見ては後悔してしまっている人は、YouTubeを見ることに全力で集中するのです。すると、自分にとって必要な動画だけを視聴するようになったり、関連動画を無意味に漁ることが次第にもったいなく感じられるようになるでしょう。
今この瞬間に集中する時は、他人に評価されたり社会的な意義のあることをする必要はありません。むしろダメな自分を変えたいなら、他人に褒められる必要のないことや、真剣になるのが滑稽に思えることほど集中して取り組みましょう。元メジャーリーガーのイチロー選手が「無駄なことをしないと合理的になれない」と語るように、自分にとって不要なものや欠点を経験から知ることで、初めて合理的に自分を改善していくことができるのです。
自分をダメだと思い込ませている原因を見つけ、自己否定の観念を確実に薄れさせていくためにも、常に今この瞬間に意識を集中させることを心がけましょう。
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ダメな自分を変えるマインド②:「頑張らないこと」を頑張る
ダメな自分を変えるには、何事に対しても「頑張らない」ということも必要です。「頑張らないと自分を変えられないのでは?」と思うかもしれませんが、自分をつい否定してしまう人にとっては、むしろ「頑張らないことを頑張る」ほうが健全なのです。
自分の性格や努力をどうしても肯定できない人は、「完璧主義者」の傾向があります。常に理想を高く掲げて目標を達成しようとする向上心は、素晴らしい長所です。しかし、理想を自分の能力や環境に見合わないほど高く設定すると、「できない自分」や「伴わない結果」にばかり意識が向き、向上心がかえって自己肯定感を下げる原因になってしまうのです。
また、自己肯定感が低い人や自己否定が当たり前になっている人は、ありきたりに聞こえるかもしれませんが「自分と他人を比較しすぎている」ということも真実です。比較自体は決して悪いことではなく、他者との適切な対比には、自分を客観視したりモチベーションを向上させてくれるというメリットもあります。
しかしながら、他人との比較が自己否定の材料になってしまっているなら、その比較の仕方は自分に合っていないということ。以下の質問や改善案を参考に、自己肯定感を下げている原因に的確にアプローチしましょう。
- 遠すぎる存在の人を目標にしていないか?
➡ まずは身近な尊敬できる人を目標にし、その人の真似をする。 - 自分の短所ばかりを見ていないか?
➡ 短所を改善するより、長所をさらに伸ばすことを意識する。 - 短期的な成果に囚われていないか?
➡ 数ヶ月〜数年単位の長期的な展望を持っておく。
ダメな自分を変えたいと思っている人は、すでに十分に頑張っている人、あるいは潜在的に頑張りたい気持ちが一段と強い人です。そうした人は、あえて「頑張らない」という意識を自分自身に植え付けることで、理想と現実のギャップが埋まり、目標達成の過程にある小さな成果や成功を見つけられるようになり、少しずつ自分を好きになっていくことができるでしょう。
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ダメな自分を変えるマインド③:考える前に動く
ダメな自分を変えられる一番の特効薬は、「考える前に動く」ということ。
「ダメな自分を変えたい」とどれだけ強く念じても、ただ考えているだけでは、現実は一向に変わりません。この現実世界で何らかの変化を起こすには、空想世界の出来事を「行動」によって現実化することが必須です。
しかし、自分を変えたいと願う人の多くは、「行動しないといけない」ということは頭の中で分かっているものです。それでも動けない原因は、行動する理由と同じかそれ以上に、「行動しない理由」を考えてしまうから。
例えば「やる気を出す方法」をスマホで探している人は、その時点で「やる気がない自分を自覚している」ということになります。モチベーションを上げる方法論はいくつも見つかりますが、自分に合うやり方を探せば探すほど、やる気のない自分がどんどん強調され、自己否定の悪循環に陥るでしょう。
また、そもそも「やる気は存在しない」ということが、脳科学的にも解明されています。やる気が出るから行動するのではなく、行動することでやる気スイッチが入るのです。
ダメな自分を変えるための最適解は、人それぞれです。しかし確実に言えることは、自分をどれだけ変えられるかは「考える時間より行動する時間に比例する」ということ。
『百聞は一見にしかず』と言われるように、考えても考えなくても「やる」という結果にたどり着くなら、考える前に動くほうが効率的なのです。特に自己否定が習慣化してしまっている方ほど、思考ではなく行動に重点を置くようにしましょう。
まとめ
今回は、ダメな自分を変えるための根本的なマインドセットについてご説明しました。
記事を読み終えた今、あなたがしたいことは何でしょうか?
次の瞬間、スマホを閉じ、やりたいことをすぐに始められたあなたは、以前よりも確実に成長しています。今からは、ただ目の前のことにのみ意識を集中しましょう。