会社内における上昇志向とは「組織の中で出世したい」「権力を握りたい」という欲求です。実のところ、若者を中心に上昇志向をもたない方は増えているといわれています。
会社内で上昇志向が湧かないのは、一体なぜなのか?仕事に対して上昇志向を持つためには、何をすべきなのでしょうか?
この記事では、会社内における上昇志向がない方が見直すべきポイントと解決策について解説していきます。
会社内における上昇志向がないときに見直すべきポイント
上昇志向がないのは自分の性格のせい?それとも上司のせい?
ご自身が上昇志向をもたない性格なのか。あるいは、自分にとってダメな上司が災いし、上昇志向を奪われている状態なのかを考えてみましょう。
前者の場合は、「安定志向」が性格のベースになっていることが考えられます。昭和以前の年功序列制度が成り立たたなくなった現代社会の働き方が、若者の安定志向にますます拍車をかけています。
【安定志向の人の特徴】
- 給料に見合わない仕事を任せられるから昇進したくない
- 仕事と同じくらいプライベートも大切にしたい
- 一つの会社に縛られず副業や投資で収入を増やしたい
- そもそもそこまでお金を欲していない
自身の性格が上記のような安定志向型であれば、上昇志向を持てない自分を責める必要はありません。ただし、同じ職場に上昇志向型の人が多かったり成長真っ盛りのベンチャー企業に勤めている場合は、安定志向の人は少数派となり、疎外感を抱くことも。仕事に対する価値観の違いから居心地の悪さを感じている人は、転職はかえって精神的な安定を手にする方法の1つとなるでしょう。
また後者の場合は、「責任のある仕事を任される」「正当な評価をされる」などの変化があれば、本来持ち合わせていた上昇志向が発揮できることがあります。
特に新社会人や転職したばかりの人は、その会社で成果を上げようとやる気に満ちあふれる反面、上司や同僚との信頼関係の構築が不十分で、仕事を任されなかったり努力に対して正当な評価を受けられないことも多々あります。
その時は『人事を尽くして天命を待つ』という格言の通り、今の自分にできる限りの力を尽くしたら、後は時運に任せて出世欲や他人の評価に囚われないよう意識することも重要です。努力量は自分でコントロール可能ですが、それによる他人からの評価は自分でコントロールすることができません。それならば「全然出世できない…」と嘆くより、
- どうすれば評価を上げられるか?
- どうすれば信頼関係を築けるか?
- どうすれば上昇志向を満たせるか?
と、自分次第でいくらでも改善できることに力と頭を使うほうが健全ですよね。
このように、自身の上昇志向を遺憾なく発揮するためには、実力だけでなく環境やタイミングにも左右されることを覚えておきましょう。
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上昇志向がないのは会社内だから?それとも会社外でも同じ?
大企業などの制度・待遇が確立された会社内だから上昇志向がないのか。あるいは、環境によらず上昇志向がないのかを見直すのもおすすめです。
前者の場合は、ベンチャー企業など「個人の主張が通りやすい環境」に身を置くことで、本来持ち合わせていた上昇志向を取り戻せることがあります。一方で、会社外でも上昇志向がない場合は、先ほども解説した通り安定志向型の性格を備えているのかもしれません。
本来上昇志向の強い人が、頑張っても頑張らなくても給料も役職も変わらない仕事に就いた場合、その職場環境や制度・待遇がそもそも自分に合っていないため、やりがいを感じられなかったり働き方に違和感を覚えて当然です。
その会社の制度や環境を変えることは難しいため、上昇志向を満たすためには、以下のように自分自身を変えていきましょう。
- 評価につながる仕事を積極的に貰いに行く
- 仕事に役立つ資格やスキルを取得する
- 歩合制や競争の激しい会社に転職する
持ち前の上昇志向で、自分にとって働きやすい環境を自ら構築してみてください。
会社内における上昇志向がないときの解決策
解決策1. 上昇志向を満たせる会社に転職する
会社内において上昇志向がない場合は、転職するのも1つの方法です。自分に合った環境を選択できていないがために上昇志向を失っているという方は大勢いるでしょう。
- 大企業で上昇志向がない…個人の自由が認められやすいベンチャー企業に転職してみる
- どの会社でも上昇志向がない…自分の力量・采配で働けるフリーランスに挑戦してみる
上記どちらにも当てはまらない「元から上昇志向がない」という方は、出世することや権力を握ることよりも大切にしている考え方があるはず。たとえば「ポストを勝ち取るより自分の名前を売っていきたい」などがその代表例でしょう。
その場合は、自分の名前を売るために人脈を揃え、法人設立または自営業(フリーランス)など適した働き方を選ぶのが妥当といえます。
解決策2. 仕事以外で上昇志向を発揮する
上昇志向を発揮できないことによる不満は、「成長を実感すること」で満たせます。仕事で成果を残したり周りから評価されることだけに囚われている人は、仕事以外の成長にも目を向けてみましょう。
例えば、自分の成長を確実に実感できる方法に「筋トレ」があります。筋トレは、上司の評価や昇進可能な時期を待つことなく、努力した分だけ心も体も確実に成長します。また筋トレは、成長を自分の力と意志で自在にコントロールできるため、他人に上昇志向を奪われる心配もありません。
筋トレに限らず、会社外で自身の成長を実感できる環境を手に入れることで「もっと成長したい!」「常に上を目指したい!」という価値観に沿って生きられ、自身の上昇志向を100%発揮することができます。
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解決策3. 安定志向で仕事に臨む自分を受け入れる
会社内で上昇志向がなくて悩んでいる人は、「そもそも上昇志向を持たなくてはいけないのか?」という根本的な疑問にも向き合ってみましょう。
仕事に対して安定志向で臨む人は、
- 感情の浮き沈みが少なく仕事を淡々とこなせる
- 慣れた仕事をマイペースにこなせるためストレスが少ない
- プライベートの時間を充実させられる
といった「ワークライフバランス」を得やすくなります。出世欲の強い人も、いつも全力で頑張れるわけではありません。時に安定志向の考え方に切り替えることで、仕事と私生活のバランスを整えることができるでしょう。
その一方で、今の時代は「有名企業に入社できたら一生安泰」という世の中でもありません。安定志向に偏りすぎるあまり会社員としてのスキルが磨かれず、自活能力と意思を身につけられない恐れもあります。
大切なことは、自身の上昇志向と安定志向のバランスを見極めることです。安定を求める自分も受け入れながら、理想の働き方を追求していきましょう。
まとめ
「上昇志向がない」と悩む場合、職場環境や上司の質の悪さが原因となることがあります。職場環境や働き方を変えてみると、出世や権力を欲していたことに気づくかもしれません。
ただ例外として、元から上昇志向をもたない方もいます。ご自身がどのタイプに該当するかを見極め、ベストな働き方ができるようにしたいものですね。