HSPにとって、人間関係の構築は苦手分野の1つ。友達作りとなれば、過敏・敏感な気質が災いし、相手と仲良くなれずに疎遠になることもあるでしょう。
そこでこの記事では、HSPで友達いないと悩むあなたへ「過敏体質が友達を作る方法」を紹介します。友達作りのハードルを下げたいHSP気質のあなたは必読!
HSPが友達を作る時に押さえたい3つのポイント
HSPは他人より共感力が高い反面、相手のちょっとした感情に過敏に反応してしまいます。その気質から、まずは「たくさんの友達を作ることは難しい」と心得ましょう。「誰とでも仲良くならないといけない」という束縛から解放されるだけでも、初対面の人と会って話したり、知り合いから友達へと進展する際のハードルが低くなるはずです。
そうした気質から、HSPには「合う人・合わない人」の傾向がはっきりと現れます。共感力の高いHSPなら、そうした相性はある程度知り合えれば察知できてきます。HSPが友達を作る時は、この自分なりの合う人・合わない人の特徴を押さえておくことが大切です。
ここからは、実際に友達作りを始める前に意識したいことを3つのポイントに分けて解説していきます。
HSPの基本的な気質や心理について理解を深めたい方は、以下の記事をご覧ください。
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1. 合わない人とは距離を置く
まず第一に「絶対に合わない」と感じた人とは、必ず距離を置きましょう。距離を置くとは、絶縁やリセットをしたりSNSを完全にブロックするのではなく、
- 連絡手段はあるけどこちらからは連絡しない
- どこかで偶然出会うのはいいけど、こちらから会いに行くことはしない
- SNSはブロックではなくミュートや非表示にする
といったように、自分が心地よく感じる(ストレスを感じない)距離感を保つということです。これは、会社でどうしても顔を合わせなくてはいけない人も同様です。どうしても距離を置くことができない人とは、必要最低限の関わりだけ保ち、こちらから何かアクションを起こすことは避けましょう。
HSPは、親友のような本当に仲の良い関係になれたとしても、相手の考えや感情とを深く考える傾向にあります。それは「思慮深い」「親しき仲にも礼儀あり」といったポジティブな面もありますが、「考えすぎ」「信頼されにくい」といったネガティブな一面につながることもあります。
このように、親友ですら良くも悪くも考えすぎてしまうHSPが、合わない人と関わり続けて「居心地がいい」と感じることは、まずありません。今後の付き合いで仲が深まるかもしれませんが、それ以上にまずは、今我慢することで気疲れしたり精神的にストレスを感じることを避けるほうが賢明です。
HSPが友達を作る時は、合う人・合わない人を自分なりに察知して、自分が安心できる距離感を守ることが大切です。そのため、合わないと感じた人とは「相手にどう思われるか…」などと考えずに、思い切って距離を置く勇気を持ちましょう。
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2. 自分の意見を言える人を見つける
HSPが友達になれる人は、自分の意見を言える人です。また付け加えるなら、自分の意見を一旦聞いてくれる人も友達になりやすい傾向にあります。
HSPは共感力が良くも悪くも高すぎるために、自分ではなく他人を優先してしまいがちです。自分の意思や考えを持っていたとしても、それを伝えられずに相手に流されてしまい、自分の意思と反したことに付き合わされるため他人よりも気疲れしてしまうのです。
いくら仲のいい友達でも、お互いの意見が食い違った時は妥協点を見つけ出そうとするのがHSPです。これが初対面や少し知り合ったばかりの人の場合は、自分の意見を言うことすらはばかられ、
「意見を言って反対されるくらいなら、相手の言うことを聞こう」
と考えてしまいます。この考え方自体は悪くないのですが、その後に気疲れしたり悩んだりストレスを感じてしまうのであれば、それは良い対処法とも言えません。
HSPが友達になれる人は、より具体的に表現するなら「自分の意見を70%くらい伝えられる人」です。残りの30%は「HSPの気質的に言えないこともある」と割り切って考えないこと。自分の本音を70%くらい出せる人は、知り合いより関係の深い友達に発展しやすくなります。
あなたが今関わっている人で、自分の意見をほとんど言えない・言うのが怖い・言うと感情的になって反論してくるような相手は、友達ではありません。そうした人とは距離を置き、他の友達や新しい友達作りのために時間を使うほうが賢明です。
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3. 偏見を持たない
ここまで、
①合わない人とは距離を置く
②自分の意見を言える人を見つける(意見を言えない人は友達ではない)
とお伝えしましたが、自分の共感力や気質を過信したり、出会った相手をすぐに「この人はこういう性格だから合わない」とラベリングすることは、少なくとも友達作りにおいては健全ではありません。そうした考え方は偏見につながり、新しい人間関係はおろか、今の友達との関係さえ崩してしまうかもしれません。
人の外見は内面が反映されているという意見も一理ありますが、「見た目は恐そうだけど話してみたら誰よりも優しい人だった」ということもまた、往々にしてあります。友達を作りたいのなら、初対面の時のイメージやたった一度の悪印象だけで「相性が悪い」とレッテルを貼らないことも大切です。
無理に関係を保つ必要はありませんが、その相手のことを友達になるくらいまで理解するためには、自分からもある程度踏み込まなければいけません。HSPの気質は、一度仲良くなれた人との関係を長続きさせることが得意です。それは、どれだけ仲良くなった相手に対しても、HSP特有の思慮深さを発揮できるからこそ。たくさんの友達を作ろうとするのではなく、1人の相手と時間をかけて仲良くなることを心がければ、友達作りに焦ることもなくなるでしょう。
自分の気質を良い方向に活かして、生涯付き合える友達を作りましょう。
HSP(過敏気質)が友達を作る方法2つ
過敏気質であるHSPが、友達作りにおいて最も苦手とするのは「きっかけ作り」や「初対面の相手との顔合わせ」ではないでしょうか。
ここでは、そんなあなたが、「手軽なきっかけをもとに友達を作る方法」と「顔合わせなしで友達を作る方法」の2種類を紹介していきます。
HSPが友達を作る方法1:趣味・仕事を通じた「知人作り」
HSPが友達を作るには、まず、趣味や仕事を通じた知人作りから始めるのがおすすめです。「共通の趣味・仕事」があれば、相手と仲良くなるきっかけができます。
また、HSPが苦手とする「人との距離感」の問題も解消されます。というのも、共通の趣味・仕事を通じての知人という明確な線引きができるからです。
相手から急に距離を詰められることもなければ、自分から必要以上に距離を詰める必要性もありません。この方法なら、知人、友達、親友と段階を踏んだ友達作りができます。
HSPが友達を作る方法2:コミュニティへの参加
SNSが浸透した今、HSP専用のコミュニティも誕生しています。気になるコミュニティのコンセプトや書き込みを確認し、参加すれば、気の合う友達を作るチャンスが広がります。
コミュニティ内の「オフ会」も自由参加のため、顔合わせを強いられる心配はありません。他人に心を開くまでに時間のかかるHSPでも気軽に友達を作れる方法です。
まとめ
人間関係の構築が苦手なHSPでも友達は作れます。肝心なのは、自分に合った友達の作り方を知ることなのです。あなたのもつ趣味・仕事などの得意分野は、友達作りのきっかけに。あなたのもつスマホ・パソコンは、オフラインでの友達探しのツールになります。
また「なぜ友達が欲しいのか?」と自分自身に問いかけることも大切です。HSPは、自分より他人の意見や視点を肯定しがちです。誰かのためではなく自分のために友達を作ることを意識するために、友達が欲しい理由とその友達とやりたいことを明確にしておきましょう。
ぜひ今日から、HSPのあなたに向けた友達作りの方法2つを実践してみてくださいね!