「オラクルカード」は、Oracle(神託)という言葉の通り、神様や宇宙・高次元の存在からのお告げを聞き取るためのアイテムです。オラクルカードを使うことで、いわゆる霊感がない方でもスピリチュアルメッセージを受け取ることができ、願望成就や運気上昇に役立てることができます。
このオラクルカードは、タロットカードと異なり、カードの意味が基本的に「ポジティブなもの」「元気が出るもの」しかありません。それにも関わらず、なぜオラクルカードは「危険」と言われることがあるのでしょうか?
今回は、オラクルカードで占いを行う際の危険性と正しい占い方について解説していきます。ご自分でオラクルカードを使って占いをされる方や、スピリチュアルメッセージを正しく受け取りたい方は必見です。
オラクルカードの危険性・注意点
オラクルカードは、正しく使えば運勢を良くしたり波動を高めたりと、誰もがポジティブな効果を実感できる強力なアイテムです。しかし霊的な効力が強いということは、誤って使うとネガティブな影響も簡単に受けてしまいます。
オラクルカードを使っている方や興味のある方は、メリットだけでなく「危険性」についても理解して、神託を正しく聞き取れるようになりましょう。
【オラクルカードの危険性】
- 依存しやすい
- 自分にとって都合よく解釈しやすい
- 常に正しい神託を受け取れると思い込んでしまう
危険性①:依存しやすい
オラクルカードは、タロットカードや他の様々な占いと比べて「依存しやすい占術」と言えます。オラクルカードの依存性が高い理由は、冒頭でもお伝えした通り、カードの意味がポジティブな解釈ができるものしか存在しません。
【オラクルカードの意味の一例】
- PERFECT TIMING(完璧なタイミングです)
- TRUST(信頼しなさい)
- LET GO(手放しなさい)
例えば、好きな人に告白する勇気が出ない時や不安が消えない時には、オラクルカードを引くことで自分を励ましたりポジティブ思考に切り替えられるようになり、効果的に活用することができます。しかしこの「良い意味しかない」というオラクルカードの特性は、神託を自分の都合のいいように解釈したり、欲しいカードが出るまで引き続けるといった誤った占い方をしてしまう危険性を含んでいるのです。
事あるごとにオラクルカードで占う癖がついてしまうと、神託を聞かないと何も決断できなくなったり、不安が一時的に和らぐだけで根本的な問題解決に至らないということにもなりかねません。
オラクルカードの引き方に厳格なルールはありませんが、
- 1日1枚だけ引く
- 朝や寝る前など決まった時間にだけ引く
- 自分で真剣に考えても答えが出ない時に引く
といった「自分ルール」を作って、カードとの距離感を保つことが重要です。
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危険性②:自分にとって都合よく解釈しやすい
オラクルカードの2つ目の危険性は、カードの意味を「自分の都合のいいように解釈しやすい」という点です。
例えば、既婚者を好きになって略奪愛を考えてしまった時に、ROMANCE(愛情)のカードを引くと、不倫を肯定されているような解釈ができます。その瞬間、心の中では「不倫はいけないこと」と分かっていても、「自分が幸せになればそれでいい」と思い込んだり「神託だから誰かが不幸になっても自分のせいじゃない」とオラクルカードを免罪符にしてしまうと、結果的に自分を含めて誰も幸せになることはありません。
オラクルカードで占う時は、自分にとって都合のいいように解釈するのではなく、誰にとっても最善の選択や行動ができるように冷静でいることも大切です。
危険性③:常に正しい神託を受け取れると思い込んでしまう
オラクルカードは、常に正しいメッセージを送ってくれるわけではありません。使うタイミングやデッキの扱い方によっては、カードが「嘘の神託」を伝えてくることもあります。
オラクルカードは、霊的な存在からメッセージを受け取るためのツールであり、この「霊的な存在」には、悪魔や低級霊といった低次元の存在も含まれます。オラクルカードに憑依した低級霊は、神や天使を騙って使用者を惑わせるのです。
物を大切に扱えば長持ちするように、オラクルカードも愛着を持って使ったり丁寧に保管すれば、神託の精度も高まります。しかしその反対に、カードをずさんに扱っていると不穏や混乱を招くメッセージばかりを引き、占うほど状況がどんどん悪化していくということにもなりかねません。
オラクルカードを信頼することは大切ですが、「オラクルカードは絶対に正しい」と盲信することは危険です。オラクルカードはあくまで神託を受け取る道具の一種で、最終的に答えを導き出す主体は「自分自身」ということを忘れないようにしましょう。
オラクルカードの危険性を回避する方法
オラクルカードは、危険性を理解した上で正しく扱えば、常に自分にとって心強い味方になってくれます。続いては、ここまでご紹介したオラクルカードの危険性を回避する方法について解説していきます。
【オラクルカードの危険性の回避方法】
- 偶然性を担保する
- 命令形のメッセージに注意する
- グラウンディングを実践する
方法①:偶然性を担保する
オラクルカードは、タロット占いやルーン占いと同じく「卜占(ぼくせん)」と呼ばれる占術の一種です。卜占とは、とある質問に対して「偶然性」を用いて結果を導き出す手法のこと。
オラクルカードの基本的な引き方は、デッキをシャッフルして順番をごちゃ混ぜにして、叶えたい願望や解消したい不安に対応するカードを1枚引き、そのメッセージを自分なりに解釈するという方法をとります。オラクルカードが当たる理由は、すべての卜占がそうであるように、どのカードを引くか分からないという偶然性が担保されているからなのです。
欲しいカードを意図的に引くことは、神様が本当に伝えたいお告げに逆らうようなもの。自分の欲求や執着心で正しい神託を無視してしまっては、オラクルカードを上手に活用することはできず、運気も停滞するどころか下がってしまうことすらあります。
オラクルカードを使って占う時は、「偶然引いたカードに意味を見出す」という意識を持ち、運命を恣意的に操作しないことを必ず守りましょう。
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方法②:命令形のメッセージに注意する
オラクルカードを引いた時に「◯◯しなさい」という「命令形」のメッセージを感じ取ったり「今すぐ◯◯しなければいけない」と「焦らされる感覚」になったら、その神託は低級霊による嘘の可能性があります。
ハイヤーセルフや天使などの高次元の存在は、私たちに命令や指図をすることはなく、最適解を提示した上で、判断や決断をこちらに委ねてくれます。明確に指示されるほうが自分で考えたり責任を持つ必要がないため楽ですが、低級霊にとっては、命令を従順に聞いてくれる人は「操りやすい標的」なのです。
オラクルカードがもっともらしい答えを示した時は、たとえそれが高次元の存在からの本物の神託であっても、一旦自分の頭で正しいかどうかを整理することも非常に大切です。
方法③:グラウンディングを実践する
「グラウンディング」とは、一言で言うと「地に足をつける」という心構えを持つこと。グラウンディングを実践することで、スピリチュアルな存在と繋がっている間も現実世界に生きていることを実感し、空想世界に浸ったり過剰な現実逃避を防げるようになります。
【グラウンディングのやり方】
- 芝生や土を足で踏みしめる
- 公園や森林で自然の音に耳を澄ます
- 太陽の暖かさや風を感じながら散歩する
グラウンディングは、オラクルカードのような霊的な存在と繋がる際に特に有効です。グラウンディングができている状態であれば、低級霊の憑依を防ぐことができ、仮に偽りのメッセージを受け取ったとしても、その嘘を簡単に見破ることができるでしょう。
オラクルカードを引く前は、グラウンディングを実践して「現実に生きている」という感覚を養うようにしましょう。
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まとめ
オラクルカードは、霊感のない人でも手軽に霊的な存在と繋がり、前向きな助言をもらうことができます。一方でその手軽さが裏目に出ると、オラクルカードに依存して逆に不安が増したり、物事を自分で決められなくなるなどの危険性も高まります。
効果やメリットだけでなく注意点についても理解した上でオラクルカードを活用できれば、高次元の存在は、常に今の自分にふさわしい神託を授けてくれるでしょう。