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パワハラ上司の4つの弱点|転職以外の追い込み方を探している人へ

パワハラ上司の4つの弱点|転職以外の追い込み方を探している人へ

社内の中でも真面目な部下をターゲットにする「パワハラ上司」。そんな体罰や言葉の暴力を企む上司の追い込み方を探していませんか?

上司のパワハラから逃れる手っ取り早い方法は転職とされています。とはいえ、雇用形態やお給料のことを考えれば、誰もがすぐに転職できるわけではないでしょう。

そこでこの記事では、パワハラ上司の弱点を解説していきます。転職以外の追い込み方を模索する際の参考資料となれば幸いです。

そもそもパワハラ上司とは

そもそもパワハラ上司とは

パワハラとは、「パワーハラスメント( power harassment)」の略称。主に、職権を乱用し、特定の人間を身体的・精神的にいじめることを指します。

体罰、言葉の暴力、仲間外れ、過度な要求などは、パワハラの代表例です。社内の部下にあたる立場の人間に対して、こうした行為をはたらく上司を「パワハラ上司」と呼びます。

パワハラ上司の特徴・心理

パワハラ上司の特徴・心理

パワハラ上司の特徴を見ていきましょう。その性格傾向や心理ともいえる特徴を知ることが、転職以外の有効な追い込み方を見つけることに繋がるはずです。

パワハラ上司の特徴・心理その1. 自己中心的で他責思考を持つ

自分の言うことは絶対の「自己中心的」な思考を持つ人や、失敗の責任はすべて部下に押し付ける「他責思考」の人は、パワハラ上司になりやすい傾向にあります。

年功序列制度が根強く残っている会社では、仕事が評価されず協調性もない社員でも昇進できる場合も多く、元々の性格が災いして意図せずパワハラ上司となり、部下に身体的・精神的なハラスメント行為を行うことがあります。

自己中心的で他責思考なパワハラ上司の厄介なところは、本人にパワハラの自覚がないこと。「嫌がらせをしてやろう」という思惑がないため意識改善が難しく、自分の過ちに自ら気づいて反省することもほぼ期待できません。

その一方で自己中心的な上司の中には、社内のこれまでの常識を覆して仕事で思わぬ成果を上げる人もいます。そうした成果が社内で認められてしまうと、周りもパワハラ行為を容認(黙認)してしまい、被害者がますます苦しみ孤立するケースも少なくありません。

自己中心的なパワハラ上司には、正論を言ってもまったく聞く耳を持ちません。このタイプの上司には、後に解説する「法律」を後ろ盾に、公然とパワハラ行為に該当することを示す必要があります。

パワハラ上司の特徴・心理その2. 根性論や精神論で片付ける

「努力すれば必ずできる!」「仕事ができないのは頑張りが足りないからだ!」と何事も「根性論」で片付けようとする上司は、部下に精神的なパワハラを行う傾向にあります。仕事熱心なことは大切ですが、度を越した精神論で雑務を強要したり、罵声や暴言・暴力も「愛のムチ」「期待の裏返し」で片付けようとする行為は、紛れもなくパワハラです。

仕事に根性論を持ち出すパワハラ上司は、学校や職場での体罰が許されていた50〜60代に多く、社内で一定の権力や地位を獲得しているため、パワハラ行為を訴えることなく泣き寝入りをしてしまうケースもあります。

このタイプのパワハラ上司の対処法としては、第三者機関である労基に訴えることが最も確実です。しかしながら、根性論が根強く残る会社で毎日ストレスを抱えながら働き続けるくらいなら、同業他社に転職することも頭の片隅には入れておきましょう。

この他にも、パワハラ上司には次のような細かな特徴が見られます。

【パワハラ上司によくある特徴・心理】

  • 職場内における自分の立場が、部下よりも優位だと心得ている
  • 小心者で保身に走りやすい
  • 自己承認欲が人一倍強い(立場の弱い部下を攻撃し、威厳を保とうとする)
  • 自分の指示に従わない者をおさめる方法がパワハラしかないと思い込んでいる
  • 通常業務の範囲を大幅に超えた仕事を要求してくる
  • 体育会系で上司の言うことは絶対だと考えている

実際にパワハラ被害を受けている人は、相手を「怖い存在」だと認識しがちでしょう。しかし、そんな相手の実体は、「上司という立場や自分を守ろうと必死な人」なのです。

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転職以外の追い込み方を知ろう!パワハラ上司の弱点

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パワハラ上司は、ターゲットとなる部下を選びます。つまり、体罰や言葉の暴力をしても逆らえない部下を絞り込んでいるわけです。そんなパワハラ上司の弱点は4つ。

パワハラ上司の弱点その1. 法律

パワハラ上司は職権を乱用します。しかし、あくまでも職権は、職場内でしか効力を発揮しません。そのため、民間レベルで強制力のある「法律」がパワハラ上司の弱点なのです。

まず最初にできることは、労働基準法に則った正当な法的手段を取れるように、パワハラ上司の言動をすべて記録しておくこと。ボイスレコーダーをポケットに忍ばせておくだけでも、パワハラ行為のれっきとした証拠を手に入れることができます。自分の感想や意見などの主観的な情報ではなく、社内外の誰が見聞きしてもパワハラだと思える「客観的な証拠」を入手しましょう。

その上で、ただパワハラに耐えるだけの毎日を過ごしたり自分自身を責めてしまう前に、「弁護士」や「総合労働相談コーナー」など法的措置によるパワハラの解決が見込める場で相談してみましょう。パワハラは明らかな違法行為です。パワハラ上司の常識や社内のおかしなルールではなく、日本の法律に従って毅然と対処しましょう。

パワハラ上司の弱点その2. 正論/毅然とした態度が得意な部下

正論や毅然とした態度が得意な部下もパワハラ上司の弱点といえます。職権乱用にも屈せず、淡々と相手の間違いを指摘できる存在は、保身に走りやすいパワハラ上司の脅威。

パワハラを受けた際は、正論をぶつける。自分の正当性、上司の間違いを指摘する。このような対応が理想的だとされています。正論や毅然とした態度が苦手なあなたも、1回は「NO」という意思表示をしてみると良いかもしれません。

パワハラ上司の弱点その3. 職場内での孤立

パワハラ上司は、いわゆる『裸の王様』です。職場内で誰も逆らう人がいないから自分のやり方を正当化できているだけで、他所の人から見たら、非常識ないじめを日常的に働いている小悪人に過ぎません。

裸の王様は、職場内の全員が自分の意見に賛成していると思っています。そこで効果的な対処法が、社内で「孤立」させることです。パワハラ上司のいる職場内に自分の味方を増やすことで、上司も大っぴらにいじめをできなくなります。

完全に孤立させることは難しくても、パワハラを受けた時に助けてくれる仲間を作っておくことは、その職場で長く働き続けるためにも重要です。パワハラ上司の言動に賛同する部下が少なくなれば、自分の非常識さに気づくこともあるかもしれません。

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パワハラ上司の弱点その4. 上司の上司への告発

職場内の人間関係の構築と並行して、可能であればパワハラ上司の上司との関係も深めましょう。あなたがパワハラ上司に逆らえないことと同じように、さらに上役にパワハラ行為を訴えることができれば、その人が抑止力になってくれる可能性があります。

ただし、この弱点を突く際に気をつけたいことは、上司の上司もまたパワハラ体質を持っているかもしれないこと。パワハラが容認される社風を勤続年数の短い部下が変革することは、対処法として現実的ではありません。今の会社に特別なこだわりや思い入れがなければ、転職は最も確実なパワハラ対策となります。

まとめ

パワハラ上司の弱点は「法律」「正論や毅然とした態度が得意な部下」「職場内での孤立」「上司の上司への告発」の4つ。この弱点を突いた追い込み方で転職を逃れられたという例は実在します。

とはいえ、個々の性格によっては、パワハラ上司の弱点を突くことさえままならない場合もあるでしょう。その際は、心身を病んでしまう前に転職するのがおすすめです。

 

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